【技術継承】技術継承がうまくできない理由とは?

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代表の杉浦です。
大型の台風接近の中、昨日帰省地から、東京へ戻ってまいりました。

特に関東地方の皆様、本日、明日とお気をつけくださいませ。

さて、
2回目の記事として、当社が創業期から支援をはじめております
技術系企業にとっての悩みの種である、”技術継承ができない”という問題についてこちらで書いてみようと思います。

技術系企業の悩みは多々ございますが、
ここ数年で非常に多く悩みを聞くことになってきているのが
この”技術継承がうまくできない問題”です。

なぜ、技術継承ができないのでしょうか?

独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ものづくり産業における技能継承の現状と課題に
関する調査結果」を見ても、80~90%の企業がうまくいっていないとのデータがあります。

これは前提として高齢化社会の流れの中で、
従業員の高齢化が進んできていることがあるのはご理解あるとして、
他に4つのポイントでうまくできていないと考えています。

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①意識の不足
技術継承をしていかなければならないと、経営者だけでなく、
当事者(熟練の技術者)が、そもそも必要性を認識していない

②環境の不足
技術継承をしていく仕組みや文化がない

③時間の不足
技術継承はしたいが、優先度の高い仕事があって忙しく
それをやっている時間がない

④知識の不足
技術継承をどうやったらうまくできるのかがわからない
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①については、私も多く企業の経営者だけでなく、ベテランの技術者様からもやらないといけないといった危機意識のようなものは昨今とても感じています。おそらく、ベテランの方々のタイムリミットや年齢的なものもあってお尻に火がついている会社が多いのではないでしょうか?
特に、機械や電気といったハード系や、情報でも、組み込み系の開発分野など汎用的な技術だけでなく、その企業固有のものが多ければ多いほど、
そのニーズは高くなる印象です。

ただ、②、③、④の理由が圧倒的に多いと感じています。

一番深刻だなあと思う企業様については、これら”技術継承ができない”理由をだして、
実は本気でやろうとしていない企業様です。

①はあると言いつつ、実は①が本質的は要因になっているという点です。

おそらく、成果物を作ることに精一杯であり、
それが一番の仕事であると思い続けてきてしまっている
その成功体験に問題点があるのではないかと思います。

私は過去デンソーという自動車部品のメガサプライヤで
人事その他の経験を積ませていただいたのですが、
仕事は、アウトプットすることだけでなく、それらの成功や失敗から
手の内化・標準化して、”残す(ノコス)”ことまでして仕事だと言われてまいりました。

正直申し上げて、最初は当方も”面倒なことだ”という認識もございましたが、自分や自分たちが行ってきたことを
”暗黙知”ではなく、”形式知”に変えて整理することで
残すこともできますが、新たな発見もあり、
非常に大切であるということを、経験として積ませて頂きました。

多くの企業は、仕事上のやりとりもほとんとの場合、
口頭での伝承、つまり暗黙知でのやりとりが通常であると思います。
もちろん、早いですし、面倒もないです。
ただし、それでも部下が勘違いをする、何度言っても同じことをする、
などの現象は起きますよね?

それは、伝える方が楽をしすぎなのかもしれません。

聞く側は、伝える方よりも熟練度が低く、知識も浅いのであれば、
なおさら、業務の全体像と、各プロセスにおけるポイントなどを先に
教えておかないと都度都度教える羽目になりますし、
都度都度教えるのは、特に昨今の若者にはストレスがかかります。

伝えたいことを整理して、”形式知”で伝える。
”形式知”をみんなで共有して、ブラッシュアップしていく。



私は、これは技術継承もありますが、
企業として、その技術を”自社のノウハウ”として対外的にも
アピールしていく非常に重要なミッションであると考えています。

もっと言うと、
私は、日本の技術系企業の皆様の技術は、本当に日本の宝であると
思いますし、世界に誇るべきものという認識がございます。

ただ、それも、熟練、ベテラン、経営者の頭の中だけにある状態では
それは誇れないということです。

今までやっていないことをやるのはどうしも精神的負荷がかかりますが、
技術系企業が存続し続けていく上で、企業として絶対にやるべきことだと
考えます。

もっとこの手の話が聴きたい、やり方や、事例なども聴きたいということでしたら、ぜひ、当方へお知らせくださいませ!

<当社技術継承の仕組み作りサービス>
https://tecrhyme.co.jp/technavi/


以上

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